あかずきん?

○あかずきん?・あらすじ
 悪いオオカミにだまされて食べられてしまったあかずきんちゃんのお話はとっても有名。 ところがまたあかずきんちゃん、おつかいをたのまれてしまいます。
近道するはずが道に迷い、あらわれたのは良いオオカミ。 道案内してくれるのですが、森の中には寄り道したくなるような不思議な人たちがいっぱいで・・・

あかずきん?ぬりえ(akazukin.gif/132k)
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『赤ずきん?』(本文)

 赤ずきん出かける
母    「赤ずきんちゃん、おばあちゃんのうちまでお使いにいってくれる?」
赤ずきん 「ハ〜イ。」
母    「そのかごを寄り道しないでちゃんと届けるのよ。」
赤ずきん 「いってきま〜す。」
     「そうだ!この前見つけた秘密の抜け道を通っていっちゃおう!すごく早くいけるのよね。」
 しばらく歩くと・・・
赤ずきん 「あれ?こっちが近道だと思ったのに、間違えたのかしら?道に迷っちゃったみたい。」

 オオカミと出会う
オオカミ 「こんにちは!」
赤ずきん 「キャッ!あなただあれ?」
オオカミ 「ぼくはイ・・・、いや!オオカミさ!」
赤ずきん 「オオカミ?」
オオカミ 「そうオオカミ!とっても強いんだよ!」
赤ずきん 「ふ〜ん?」
オオカミ 「きみは赤ずきんちゃんだろ?」
赤ずきん 「そうよ。どうして知ってるの?」
オオカミ 「見ればわかるさ。その頭巾。お使いの途中に寄り道をして、悪いオオカミに食べられちゃったって、有名だよ!」
赤ずきん 「そうなの?!」
オオカミ 「よく助かったよね〜。」
赤ずきん 「運がよかったみたい。でもオオカミのお腹の中ってとっても狭かったわ。」
オオカミ 「・・・・・(呆)そう、運ね。」
赤ずきん 「どうかした?」
オオカミ 「いや、なんでもないよ。ところでこんな所でなにしてるの?」
赤ずきん 「そうそう、忘れる所だったわ。おばあちゃんのうちまでお使いに行くの。」
オオカミ 「お使い、って、おばあさんのうちはこことは反対方向だよ?!」
赤ずきん 「うん、迷っちゃったみたい。」
オオカミ 「しょうがないな〜。僕がおばあさんのうちまでつれていってあげるよ。」
赤ずきん 「ホント!?」
オオカミ 「だってこんな所で道草くってたらまた寄り道してたって怒られちゃうよ!」
赤ずきん 「そうね!じゃあお願い!」
オオカミ 「それじゃしゅっぱ〜つ!あっちだよ!(歩く)」
赤ずきん 「こっちね!(反対へ)」
オオカミ 「反対だよ!まったく、方向音痴だなぁ・・・。」
 歩く歩く。

 シンデレラのくつ
赤ずきん 「ねえまだ着かないの?」
オオカミ 「まだ歩き出したばっかだよ・・・。」
赤ずきん 「そうかしら?ずいぶん歩いた気がしたんだけど?」
オオカミ 「ヤレヤレ。」
王子の家来「チョイトおまちを!そこのお嬢さん!」
赤ずきん 「だれ?」
王子の家来「私はこの国の王子の家来。お嬢さん、ちょっとこの靴、はいてみて下さいませんか?」
赤ずきん 「わぁ!きれいなくつ!」
オオカミ 「ガラスのくつだ!」
王子の家来「実は先日、王子の誕生パーティーを開いたのですが、そこへ現れた美しい姫に王子は一目惚れしてしまったのです!」
赤ずきん 「ほうほう。」
王子の家来「ところが美しい姫は、12時の鐘が鳴ると共に、どこかへ姿を消してしまったのです!」
赤ずきん 「ええっ!」
王子の家来「そして、姫のはいていた、この靴が、片方だけ残っていたのです。王子はこの靴がぴったりあう人があの時の姫に違いないと、
      国中の娘に靴を試させるようにとおっしゃいました。」
赤ずきん 「じゃあその靴があったら・・・」
王子の家来「王子と結婚して、お妃様になる事が出来ます!」
赤ずきん 「すごい!」
王子の家来「国中の娘に試さなければいけないのです、ちょっとはいてみていただけませんか?」
赤ずきん 「ハ〜イ!」
オオカミ 「ちょっとちょっと!」
赤ずきん 「エ?」
オオカミ 「なに元気よく返事してんの!寄り道はダメだよ!」
赤ずきん 「試してみるくらいすぐじゃない!それに・・・」
オオカミ 「それに?」
赤ずきん 「もしぴったりあえば、王子様と結婚できるのよ!」
オオカミ 「ぴったり・・・って、あれは赤ずきんちゃんの靴じゃないでしょ!」
赤ずきん 「でもぴったりかもしれないし!」
オオカミ 「ほら!早く行かなきゃ!お使いの途中だよ!」
王子の家来「ああ〜〜〜!試すだけ、試すだけぇ〜!」
赤ずきん 「お使いの途中なの。」
王子の家来「試すぐらいすぐでしょ。それにもしぴったりだったら一生お城で贅沢して暮らせるんだよ!」
赤ずきん 「贅沢・・・一生・・・。」
王子の家来「お城には金銀財宝!」
赤ずきん 「金銀財宝・・・。」
王子の家来「ごちそういっぱい!」
赤ずきん 「ごちそういっぱい・・・。」
王子の家来「ステキなドレスも!」
赤ずきん 「ステキなドレス・・・!」
王子の家来「さあ!」
赤ずきん 「はきます!」
オオカミ 「もう!どうせ合うわけ無いんだから!」
王子の家来「どうぞ!」
 赤ずきん、はいてみる。
王子の家来「どうです!?」
赤ずきん 「あ!なんか、ぴったりかも!」
オオカミ 「ええ?!」
王子の家来「ほんとですか?!それじゃあお城へ!」
赤ずきん 「はい!」
王子の家来「金銀財宝〜。(赤ずきんの手を取って行こうとする)」
赤ずきん 「ごちそういっぱい〜。(ついて行く)」
オオカミ 「ステキなドレス〜。って、違うでしょ!第一お城になんていった事あるの?!」
赤ずきん 「ないけど・・・・。」
オオカミ 「お城になんていったらおばあちゃんちに行けないでしょ!一生寄り道し続ける気?」
赤ずきん 「そっか、いっけない!」
王子の家来「金銀財宝〜。」
オオカミ 「あ!あれはなんだ!?」
王子の家来「エ?どこどこ?!」
オオカミ 「今だ!行くよ!」
 逃げる二人。
王子の家来「なんにもないじゃないか〜。あれっ?どこ行った?!」

 アソパソマソ
オオカミ 「まったく、しっかりしてよね!」
赤ずきん 「でもちょっと惜しかったな〜。」
オオカミ 「赤ずきんちゃん!」
赤ずきん 「わかってるって。さ、行きましょ。」
オオカミ 「大丈夫かな・・・。」
アソパソマソ「アソパソマソはきみっさ〜♪ア〜ソパ〜ソチッ!」
赤ずきん 「へぶっ!?(ふっとぶ)」
オオカミ 「赤ずきんちゃん!」
アソパソマソ「正義は勝つ!(高笑い)ツル、ドテ、ベチャ!(転ぶ)」
オオカミ 「ベチャ・・・?」
アソパソマソ「水たまりに落ちて顔がぬれたぁ〜。」
赤ずきん 「顔がぬれるとどうなるの?」
アソパソマソ「僕の顔は、アンパンだから、ぬれると力が出なくなっちゃうのぉ〜。ベチャ!」
オオカミ 「ああ!また!」
アソパソマソ「誰か、新しい顔と、取り替えてぇ〜。(がっくり)」
赤ずきん 「新しい顔って?」
アソパソマソ「アンパン・・・」
赤ずきん 「アンパンなら、あるわよ。」
アソパソマソ「ホント〜?」
オオカミ 「いいの?」
アソパソマソ「付けてぇ〜。」
赤ずきん 「ハ・・・ハイ!」
アソパソマソ「やったぁ!元気100ば〜い!アソパソマ〜ソ!!ありがとう!サヨナラ〜!」
赤ずきん 「・・・・行っちゃった・・・何だったの。」
オオカミ 「あっ!ボケッとしてる場合じゃないよ!ホラ!早く行かなきゃ!お使い!」
赤ずきん 「そうだった!」

 ド●えもん?
オオカミ 「ずいぶん寄り道しちゃったよ・・・」
赤ずきん 「でも面白かったわ。」
オオカミ 「面白くても寄り道はダメなの!」
赤ずきん 「ちぇ〜。」
 音楽。
販売員  「よってらっしゃいみてらっしゃい〜!」
赤ずきん 「何かしら!」
オオカミ 「また!」
販売員  「今日御紹介するのはこれ!どこでもドア、携帯用!」
赤ずきん 「携帯用?」
販売員  「普通のどこでもドアは大きすぎて、普通のポケットには入らない!ところがこの携帯用ならば普通のポケットにも
      ピッタリおさまるミニサイズ!いつも持ち歩いて、イザというとき『どこでもドア〜!』っととっても便利です!」
赤ずきん 「すご〜い!」
オオカミ 「赤ずきんちゃん!」
赤ずきん 「みてみて、あんなにちいさい!」
オオカミ 「小さすぎるよ!」
販売員  「今ならもう一個、お付けします!」
赤ずきん 「おお!」
販売員  「さらに先着10名様にはオマケのミニミニサイズ!」
赤ずきん 「すごい!」
オオカミ 「小さっ!」
販売員  「寒い冬、ドアの向こうは、ハワイかな〜?」
赤ずきん 「ハワイ・・・。」
販売員  「暑い夏、ドアの向こうは、北海道〜。」
赤ずきん 「北海道・・・。」
オオカミ 「なにウットリしてるの!」
販売員  「この便利でオトクな3点セット、今ならなんと!」
赤ずきん 「なんと!?」
販売員  「1万9千8百円!198です!」
オオカミ 「高い!」
赤ずきん 「安い!」
オオカミ 「エ・・・?」
販売員  「月々198円の100回分割払いもOK!」
赤ずきん 「おトク!」
オオカミ 「ちょっと!」
販売員  「さあ、早い者勝ち〜早く買わなきゃなくなっちゃうよ〜!(後ずさりして去ってゆく)」
赤ずきん 「まって〜!(追う)」
オオカミ 「まって赤ずきんちゃん!」
赤ずきん 「まって〜!」
オオカミ 「赤ずきんちゃん!」
赤ずきん 「はっ!?私、今なにしてた?」
オオカミ 「どこでもドア、買おうとしてた。」
赤ずきん 「危ない危ない。見てるとつい欲しくなっちゃうのよね〜。不思議だわぁ。」
オオカミ 「また寄り道しちゃったじゃないか!早く行かなきゃ日が暮れちゃうよ!」
赤ずきん 「は〜い。」

 おちりかじりむし・・・
オオカミ 「もうすぐ着くよ。」
赤ずきん 「ホント?!長かったわね〜。」
オオカミ 「それは赤ずきんちゃんが寄り道するからだよ・・・。」
赤ずきん 「そぉ?」
 躍りたくなる音楽。
赤ずきん 「な、なに?!体が、勝手に・・・!」
?    「おちりかじりむしぃ〜♪(踊りながら登場)」
赤ずきん 「あ〜!おちりかじりむしぃ〜♪(つられて踊る)」
?    「おちりかじりむしぃ〜♪」「おちりかじりむしぃ〜♪」「おちりかじりむしぃ〜♪」「おちりかじりむしぃ〜♪」
赤ずきん 「止まらない〜!でも楽し〜!(ひたすら踊る)」
オオカミ 「赤ずきんちゃん!!」
?    「おちりかじりむしぃ〜♪おちりかじりむしぃ〜♪フフフ、かかったなぁ〜。」
オオカミ 「どういうこと?!」
?    「これは一度躍り出したら止まらない、呪いの音楽だぁ〜!」
赤ずきん 「たすけて〜!」
オオカミ 「たいへんだ!」
?    「おちりかじりむしぃ〜♪」「おちりかじりむしぃ〜♪」「おちりかじりむしぃ〜♪」「おちりかじりむしぃ〜♪」
赤ずきん 「おちりかじりむしぃ〜♪」「おちりかじりむしぃ〜♪」「おちりかじりむしぃ〜♪」「おちりかじりむしぃ〜♪」
オオカミ 「あっ!ラジカセ発見!(止める)プチッ!」
 音楽止まる。
赤ずきん 「助かった〜。」
?    「よくぞ見破ったな!しかし私はまだまだ・・・おちりかじり〜♪」
オオカミ 「むしにしては、大きくない?」
?    「ギクッ。」
オオカミ 「っていうか、お前おちりかじりむしじゃないな!」
赤ずきん 「そういえばなんだか変ね!」
?    「バレちゃあしょうがない!私は猟師だ!オオカミ覚悟!」
オオカミ 「ひ〜!?」
赤ずきん 「どうして?!」
猟師   「オオカミは羊をとって食べちまうからな、退治しないといけないんだ!」
オオカミ 「助けて!」
赤ずきん 「やめて!」
猟師   「赤ずきん!お前前に食べられただろう!まだ懲りてないのか?!」
赤ずきん 「うっ。」
猟師   「お使いの途中だろう!」
赤ずきん 「あっ、そうよ!このオオカミは道を教えてくれた、良いオオカミよ!」
猟師   「良いオオカミぃ〜?」
オオカミ 「(うんうん)」
猟師   「そんなのいるのか?」
赤ずきん 「ここにいるのがそうよ!」
猟師   「ほんとにオオカミか?」
オオカミ 「つよ〜いオオカミだ〜い!」
猟師   「じゃあ撃つ。」
オオカミ 「キャ〜!」
猟師   「なんか変だな・・・」
赤ずきん 「そういわれてみれば・・・変かも。」
オオカミ 「な、なにいってるの!ぼくはつよ〜いオオカミなんだ!」
赤ずきん 「お手。」
オオカミ 「わン!」
赤ずきん、猟師「犬だ〜!」
オオカミ 「し、しまった!違う!犬じゃない!」
猟師   「とってこ〜い!(棒をなげる)」
オオカミ 「ワンワンワン!」
猟師、赤ずきん「やっぱり犬だ〜!」
イヌ   「しまった〜!またやっちゃった〜!」
猟師   「犬には用はない!か〜えろ。」
赤ずきん 「・・・何で嘘吐いたの?」
イヌ   「ぼくよわいから、オオカミだって言ったらみんなびっくりして、勝てると思ったの。」
赤ずきん 「そんな嘘なんか吐かなくたって、道案内してくれた優しい犬さんで、良いじゃない。」
イヌ   「そうかな。」
赤ずきん 「そうよ。あなたは優しい犬さんよ。」
イヌ   「ありがとう、許してくれるんだね。」
赤ずきん 「さ、もうすぐおばあちゃんちよ。行きましょう。」
イヌ   「うん!ワンワンワ〜ン!」

 到着
赤ずきん 「着いたわ!おばあちゃ〜ん!」
イヌ   「ワンワ〜ン!」
おばあちゃん「おやおや、赤ずきん、よく来たね。それに犬さんも。」
赤ずきん 「はいおばあちゃん。」
イヌ   「ワン!」
おばあちゃん「ところで、今日はちゃんと寄り道せずに来られたかい?」
赤ずきん 「えっ、」
イヌ   「それは・・・」
おばあちゃん「それは?」
赤ずきん 「も、もちろんよ!まかせて!」
イヌ   「う、うん!」
おばあちゃん「うそおっしゃい!」
赤ずきん 「え?!」
おばあちゃん「金銀財宝〜。」
イヌ   「え?!」
おばあちゃん「ア〜ソパ〜ソチッ!」
赤ずきん 「へぶっ!?(ふっとぶ)」
おばあちゃん「さあ、早い者勝ち〜早く買わなきゃなくなっちゃうよ〜!」
イヌ   「あ・・・!」
おばあちゃん「おちりかじりむしぃ〜♪」
赤ずきん 「あれみんな、おばあちゃんだったの?!」
おばあちゃん「そうだよ。お前達が寄り道しないかどうか、確かめようと思ってワナを仕掛けておいたんだよ。」
赤ずきん、イヌ「やられたぁ〜!」
おばあちゃん「お使いをちゃんとできない悪い子は、おやつぬきだよ!」
赤ずきん 「え!」
イヌ   「そんなぁ〜!」
おばあちゃん「反省したかい?」
イヌ   「ハイ・・・。」
赤ずきん 「ごめんなさい・・・。」
おばあちゃん「それじゃあ手を洗ってらっしゃい。おやつはもう用意してあるよ。」
赤ずきん 「え、ホント!」
おばあちゃん「さあ早く、犬さんもね。」
イヌ   「ワン!」
おばあちゃん「やれやれ・・・しようのないこたちだね。みんなはちゃんと、寄り道せずにお使いできるかしら?
       それじゃあこのお話はこれでおしまい。またね。」
    おしまい

 ※公演メモ
  上演時は役者が3人しかいなかったので、赤ずきん、オオカミ(イヌ)以外は全ておばあさんの変装という設定にしました。
  お母さんは声のみで。
  役者が大勢いる場合には1人ずつ役を当てて、最後はみんな出てきておやつ、という終わりにしても良いと思います。
  キャラクターは大人の事情でごにょごにょ・・・。上演時には正式名称で呼んで良いと思います。
  (ちなみに『おちりかじりむし』は上演時は『N●VAうさぎ』でした(爆)時代だなぁ。)



  


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